2021年1月米国市場や債券などのマンスリーレポート~エネルギーセクターの復調~

今回も、月間の各指数や債券の変動率、または金価格の変動率などをまとめていこうと思います。

なぜこのようなデータをまとめようとしているのかというと、

世界のお金持ちが実践するお金の増やし方』のなかで紹介している戦略を実践するのに必要だからです。

よって、今回の記事は当該書籍を読んだことのある読者には参考となるデータだと思っていますので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。

出典の多くは、いつものとおりBloombergからです。

S&P500、DAW30、NASDAQ

オレンジ:S&P500  赤:NASDAQ  青:DAW30
  • 赤:NASDAQ   2.93%  (先月4.41%)
  • 青:DAW30   -0.80% (先月2.62%)
  • オレンジ:S&P500 0.37% (先月2.56%)

先月に続いて、NASDAQが他の指数をアウトパフォームしていますね。

しかし月末にかけて、米国株式は大幅反落しています。

これは、新型コロナワクチン普及への懸念に加えて、個人投資家の投機的な取引による市場の混乱が、投資家心理を冷やしたからだと言われています。

この影響をもっとも受けたダウ平均(DAW30)は、2020年12月14日以来、1カ月半ぶりに節目の3万ドルを下回っています。

米国株セクター別

オレンジ:XLB

セクター別の成績を評価するために、セクター別の米国ETFで評価するのですが、出来高の多いステートストリート社のETFで見ていくことにしています。括弧内は先月の数値です。

  1. XLE エネルギー 3.58%(2.63%)
  2. XLV ヘルスケア 1.84%(2.51%)
  3. XLU 公共事業 1.69%(-0.92%)
  4. XLY 一般消費財 1.62%(1.48%)
  5. XLF 金融 -0.45%(4.13%)
  6. XLK テクノロジー 0.81%(3.97%)
  7. XLB 素材 -1.48%(0.86%)
  8. XLI 資本財 -1.90%(0.84%)
  9. XLP 生活必需品 -3.94%(-0.07%)

エネルギーセクターの躍進の要素を確認すると、

米国の原油ベンチマークであるウェスト・テキサス・インターミディエイト=WTIは、レジスタンスとなる44ドルを上に突き抜けています。

これは世界各国と米国の原油ベンチマークが、2020年6月から続いていたレンジを抜け出し、コロナショック前の相場に近づきつつあることになります。

WTI原油価格 日足

原油価格の上昇の理由は、コロナワクチンへの期待や世界の景気刺激策が後押しとなっていると考えます。

とりわけ、欧州中央銀行(ECB)は、既存のパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を6060億ドル増額し、2兆1800億ドルとしています。

しかし、個人消費については依然落ち込んだままですから、エネルギーセクターに全額投資だ~などと動くことは時期尚早かもしれません。

金(ゴールド)

オレンジ:IAU

ゴールドもETFで見ていきますが、ゴールドのETFには、GLDとIAUの2つのETFがあります。

GLD-5.33%(前回4.81%)、IAU-5.39%(前回4.86%)とでは、基本的な値動きに大きな差はありません。

昨年12月の金価格は反発していましたが、1月の価格はまた下落してしまいました。

せっかくなので、金(ゴールド)のチャートをもう少し広い期間で見てみましょう。

IAU 日足

年始にトレンドラインを上に突き抜けたことから、このまま金価格は上昇すると見込まれましたが、簡単には上昇しませんでした。

これは、投資マネーが暗号資産や債券に流れたためと考えます。

では実際に、米10年債利回りのチャートをながめると、利回りのポイントは2020年8月以降、50日移動平均線をサポートに上昇を続け、10月末には200日移動平均線も上に突き抜けています。

とりわけ、金価格がトレンドラインを上に突き抜けた2021年年初以降も、米10年債利回りのポイントは上昇を続けていますから、

投資家は利息を生まない金(ゴールド)よりも、債券を買い向かっていると考えられるわけです。

米10年債利回り 日足

米国債券

オレンジ:TLT

期間別のブラックロック社の米国債券で比較した結果です。

  • 【SHY】iシェアーズ 米国国債 1-3年 ETF
  • 【IEF】iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF
  • 【TLT】iシェアーズ米国債20年超ETF

2020年12月は【IEF】iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETFが0.23%ともっともパフォーマンスがよかったですが、

2021年1月は、【SHY】iシェアーズ 米国国債 1-3年 ETFがもっとも下落幅を抑えることができています。

短期間の国債ETFのほうが、ボラティリティが小さいことがわかってもらえるかと思います。

暗号資産(ビットコイン)

ビットコイン 日足

暗号資産(仮想通貨)のひとつ、ビットコインの1月の値動きも確認しておきますと、最大約45%上昇しましたが、いまは落ち着きを取り戻しており、月間のパフォーマンスは約14%の上昇に留まっています。

また、1月29日のローソク足に上ヒゲがでていますが、これはテスラCEOのイーロン・マスク氏が、自身のツイッターのプロフィールにビットコインの名前が記されたことをうけて、ビットコインが一時的に急騰したためでした。

年始まで続いたビットコインの爆上げの理由には、米国上場企業であるマイクロストラテジー社やスクエア社が、ビットコインの購入を公言したことが背景のひとつとしてあります。

そして、これらの企業はインフレに対するリスクヘッジとしてビットコインを買ったことを合わせて公言しています。

まとめ

2021年1月の市場価格の変動を見た場合、NASDAQが2.93%上昇しておりハイテク株に有利だった月かと思われましたが、セクター別にみると、

エネルギーセクターがもっとも上昇(3.58%)していました。

しかし、米供給管理協会(ISM)が2月1日発表した1月の製造業景気指数は、市場予想の60よりも低い58.7と、2020年12月の60.5から低下していますから、エネルギーセクターに全額投資するのはちょっと危険だとおもいます。

これらの情報は『世界のお金持ちが実践するお金の増やし方』の82ページに掲載している戦略を実践する上で、参考となるデータになっていますので、実践している方や実践してみたいという方には参考になるはずです!

ちなみに、ビットコインの+14%のボラティリティと比べてしまうと、エネルギーセクターの+3.58%のパフォーマンスがゴミのように思えてしまうかもしれませんが、これだけ価格の変動する商品に投資(投機)をするときは、それなりのリスクがあるということを忘れたくないですね。

2020年1月は、コロナ感染者数の拡大にいまだ歯止めがきかない状況で、日本でも非常事態宣言が出されました。

また、新型コロナウイルスの変異種に対する、ワクチンの有効性が不安視されるなど、経済の先行き不透明感はいまだ大きいですから、米国民につきましては、景気支援策がすみやかに合意されることを切に願います。

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