楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)と言う新しい投資信託が販売されます。
そこでこのファンドに対する疑念点について検討しました。
投資の可否について判断材料になれば幸いです。
最初に
楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)は、SCHDと言うETFに連動して基準価額や分配金の決まる投資信託です。
SCHDとは、Schwab US Dividend Equity ETFの略で、チャールズ・シュワブが提供している米国株のETF(上場投資信託)です。
過去10年以上連続で配当を増やし続けている安定した企業で構成されています。
つまり、安定的な配当収入を得たい投資家にとって魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。
タコ足配当にはならないの?
分配金を出している投資信託ということで気になりますよね?
答えは、タコ足配当になりえます。ただし、なりにくいと考えます。
楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)に似た投資信託として、SBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド(年4回決算型)というものがあります。
これは米国ETFであるVIGに連動した投資信託で、年4回分配金を支払っています。
どちらも米国の増配銘柄に投資しつつ、年4回分配金を支払うなど共通点が多いです。
SBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド(年4回決算型)の目論見書を見てみましょう。
以上のように書いてあることから、タコ足配当になりえると考えます。
ただし、SCHDは一過性の高配当ではなく、持続的な配当成長を目指しており、タコ足配当のような不健全な状態になるリスクは低いと考えます。
毎月ではなく四半期ごとに決算が行われ、その結果に基づいて配当額が決定されます。
そのため、企業の収益状況に応じて配当額が適宜調整される仕組みになっています。
個人的にはタコ足配当になる可能性は低いと見ています。
実際、SBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド(年4回決算型)の基準価額の変動見てしましょう。
実績は少ないですが、分配金の支払い前後で基準価額や純資産に大きな減少はみられません。
配当金はどのように支払われますか?
配当金は、指定された口座に振り込まれます。
再投資も可能です。
税金は、総合課税または分離課税のいずれかを選択できます。
組入銘柄は?
SCHDの組み入れ銘柄トップ10を紹介します。
- LMT ロッキード・マーチン
- ABBV アッヴィ
- BLK ブラックロック
- KO コカ・コーラ
- HD ホームデポ
- CSCO シスコシステムズ
- AMGN アムジェン
- TXN テキサス・インスツルメンツ
- BMY ブリストル・マイヤーズ スクイブ
- VZ ベライゾン・コミュニケーションズ
これらの銘柄で全体の41%を占めています。
配当利回りは?
配当利回りは、3.38%です。(2024年9月時点)
ちなみに12年間連続で増配しています。
高配当で増配もしている投資信託ということで、注目を集めているわ。
注意点
市場環境が変われば、このファンドにも影響はでます。
たとえSCHDが安定した配当実績を持っていたとしても、市場全体が大きく下落したり、個別企業が経営難に陥ったりした場合には、配当が減額される可能性はゼロではありません。
また為替の影響も忘れたらあかんで。
このファンドは米国株に投資するため、円安が進めば、受け取る配当額が円換算で減少する可能性があります。
まとめ
「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」は、SCHDに連動しており、安定した配当収入を得たいと考えている投資家にとって魅力的な選択肢です。
しかし、投資には必ずリスクが伴うため、十分に理解した上で投資を行うようにしましょう。