PayPay証券では、2021年10月13日(水)から、米国株10銘柄、日本株5銘柄の、合わせて15銘柄の新規取扱いを開始します。
PayPay証券と言えば、すべての銘柄を1,000円で買うことのできる、唯一無二の証券会社です。
だから、少額で個別株投資をやりたい私のようなサラリーマン投資家を中心に人気があるわけですが、取り扱っている銘柄数が大手ネット証券よりも少ないというデメリットがありました。
しかし、今回のように、定期的に銘柄数を増やしていて、ユーザーのニーズに答える姿勢がありますので、銘柄数が大手よりも少ないからといって使わない手はありません。
そこで当ブログでは、新しく追加された銘柄を紹介しながら、未来のGAFAMとなりそうな銘柄を探していきたいと思います。
それでは今回は、ドクシミティー(以下【DOCS】)を紹介していきます。
【DOCS】は、配当をだしていないため、値上がり益を狙う銘柄となるので、キャピタルゲイン投資家さんの参考になれば幸いです。
概要
2010年に設立されたDoximityは、2021年5月にニューヨーク証券所に上場したばかりの企業です。
同社は、米国の医療専門家向けの主要なデジタルプラットフォームを提供しています。
そして、これらネットワークメンバーには、すべての州およびすべての専門分野にわたる米国の医師の80%以上が含まれています。
同社のサービスを使うと、同僚との連絡、患者ケアの調整、最新の医療ニュースや研究情報の入手、および医師たちの管理が可能です。
このようなサービスで、すべての医師の生産性を高め、患者により良いケアを提供することを目指した企業活動をしています。
簡単にまとめると、医療従事者がつかうアプリを提供しているのが、【DOCS】です。
収益性
上の図は、過去の通期での売上高と営業利益の推移を表したものです。
売上高をながめると、2020年3月のそれは前年比35.8%と増収し、2021年3月までの売上高は、前年比77.8%と前年を上まわる売上高となっています。
コロナ禍で学会などへの参加が難しくなり、最新の医療情報を取得、共有することが難しくなったことを背景に、同社のアプリがそれらの問題を解消する手助けとなったことでしょう。
つぎに、営業利益についても確認すると、 2020年3月のそれは前年比220%と増益し、2021年3月は前年比140%増益となりました。
増益率は下がっていますが、十分な数値です。
ちなみに2020年度の営業利益率が19%であるのに対し、2021年度のそれは25.8%と、営業利益率の向上も見られることから、同社の営業活動に問題はないと言えそうです。
2022年度第1四半期決算
2021年8月に発表された、第1四半期決算のトピックは以下の通りです。
- 売上高…前年同期比 100%増の7,270万ドル
- 営業利益率…34.2%(前年5.7%)
- 調整後EPS…0.11ドル
売上高は前年同比で100%増とかなり大きく増収しているうえに、営業利益率も34%を超えるなど、高い営業効率がなされています。
また、2022年3月31日に終了する通期のガイダンスを次のように上方修正しています。
- 2億9,650万ドルから2億9,950万ドルの収益。
- EBITDAを1億600万ドルから1億900万ドルに調整。
仮にガイダンス通りの売上高となった場合、その前年同期比は45%増したことになります。
2021年度の売上高が77.8%増でしたので、売上高の上昇率が少し鈍化しそうだと解釈することもできますが、それでも45%は大きな数値です。
財務健全性
つぎに、簡単ですが財務健全性についてもみてみましょう。
最初に株主資本比率をみてみると、約59%となっています。
アップルやAmazonのそれが20~30%であることを考えると、【DOCS】の株主資本比率は、少し高いと解釈することができそうです。
もうひとつ異なる指標として、流動比率を見たところ、同社の流動比率は、約205%となっていました。
流動比率とは…
短期間(1年程度)の企業の支払い能力を分析する指標であり、150%から200%もあれば短期的な支払い能力に問題はない、とされている。
よって、上場すぐに倒産の危機になるようなことはないと判断します。
(ちなみに米国企業は、日本企業よりも比較的、流動比率が低い傾向にあります。)
財務健全性を見るのに、あともう一つ、キャッシュフローも確認しますね。
投資CFをながめると、とくに2021年は先行投資をするために7,000万ドルのお金を投じていますが、それ以上の営業キャッシュフローを得ることができています。
また、フリーキャッシュフローも順当に上昇基調を示していることから、キャッシュフロー、つまりお金の流れにも問題はないと言えます。
チャート
上場したばかりですので、チャートのある期間が短いですが、簡単に分析してみます。
【DOCS】の株価は上場後たったの約2ヵ月で、一時、倍以上の値を付けました。
しかし、ちいさなダイバージェンスを発生させたのちに、下落へと転じています。
2021年10月12日現在、株価は最高値から約30%暴落したため、一目均衡表は二役が逆転しています。
そして、まもなく株価が雲を下に突き抜けてしまいそうですが、下に突き抜けてしまうと、三役逆転が成立してしまい、完全にトレンドが逆転することを意味します。
『雲の中で反発してくれ~』
さいごに、【DOCS】の有料の遠隔医療サービスですが、米国の全医師の30%以上が登録しているとのことなので、有料サービスを使うユーザーの増加には、まだ伸びしろがありそうです。
なぜなら、新型コロナウイルス感染拡大を抑制できても、遠隔での医療サービスや遠隔での学会参加は、一定の需要はあると思いますからです。
傍聴するだけなら、わざわざ学会会場まで行かなくても、職場や自宅で学会を視聴できれば、めっちゃ楽ですもんね。
まとめ
2021年10月13日(水)、PayPay証券で新規取扱いができるようなった、ドクシミティー【DOCS】を紹介しました。
同社は、米国の医療専門家向けの主要なデジタルプラットフォームを提供しています。
簡単にいえば、医療従事者が仕事につかうアプリを提供している企業です。
つぎに、同社の収益性や財務健全性などを確認したところ、いずれもとくに問題はありませんでした。
- 収益性 Good👍
- 財務健全性 Good👍
- キャッシュフロー Good👍
しかし、残念ながら、9月以降の株価が業績に反して、下落基調にあります。
ここを安い時に買うための買うタイミングととるのか、
下がってきたから、人気なし?と取るのか?
判断するできるのは、あなただけです。