私が投資を始めて、ETFの上場廃止や併合のニュースを身近に感じたのは、今回が初めてです。
ゴールドマン・サックスの5本のETFが、2020年11月6日(金)に、ニューヨーク証券取引所アーカ(NYSE Arca)の取引時間の終了をもって上場廃止となり、新規で設定されるETFに併合される!とのことです。
上場廃止という言葉が悲観的に感じられたので、少し調べてみました。
その結果、ゴールドマン・サックスの5本のETFをすでに保有している方々は、今回の上場廃止⇨併合のニュースを、特に心配することはなさそうです。
この記事では、
●ETFが上場廃止になるケース
●上場廃止になったときの株式とETFの違い
にも触れていますので、読んでもらえると嬉しいです。
米国ETF5本の併合及び上場廃止
ゴールドマン・サックスの5本のETFが、上場廃止されることを楽天証券のお知らせで知りました。
ETFの銘柄を確認すると
上記5本のETFのうち赤字の3本のETFは、楽天証券において買付手数料が無料で買える米国ETF9本のうちの3本です。
ですから、楽天証券でならお得に買付できるということで、保有している投資家さんが多いかもしれません。
ETFが上場廃止となるケース
そもそもETFが上場廃止となるケースというのは、どういうものがあるのでしょうか?調べたところ
以上のようなケースの場合、ETFが上場廃止されているようです。
では、今回上場廃止となる5本のETFがどれに該当するのか?見ていきましょう。
しかし、5本すべてを見ていくのはたいへんなので、1本で許してください。
ゴールドマン・サックス データイノベーションETF(GDAT)を例に見ていきます。
流動性が低い?
まずは流動性を見るためにチャートを見てみますが、もし流動性が低ければ、ロウソク足にたくさんの窓が開くはずです。
ローソク足を見る限り、特別に窓を開けている印象はありませんね。
よって、流動性が低いために上場廃止になるとは考えにくいです。
ちなみに流動性が低く、ローソク足の窓が開いているチャートはこんな感じです。
窓の開き具合はまだマシなほうです。もっと窓を開けた銘柄はあると思います。
対象とする指数との相関関係が失われている?
インデックスが2.87%上昇したときに、ファンドの1口当たりの純資産価格は2.65%と上昇し、その差は0.22%でした。
例えば100万が、102万8,700になるはずが、102万6,500になった。その差2,200。ちょっと大きい印象ですが、正直なところ、上場廃止レベルかどうかの判断が、投資歴2年の私には判断できませんでした。
提供商品の見直し
本ETFは2019年3月1日に設定されましたが、2020年5月15日付でインデックス提供者がモチーフ・キャピタル・マネジメント・インクからゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント・エル・ピーに変更されています。
投資顧問会社が変更されてから、たったの2.5ヵ月が経過した2020年8月1日に、ETFの再編成(併合)にかかる重要なお知らせがされたところから、今回のETFの上場廃止および併合の理由は、提供商品の見直しなのではと推察します。
投資家達の動き
投資家たちの動きをチャートで見ていきます
ETFの上場廃止・併合の知らせが入った2020年8月1日以降、特別株価が暴落するわけでもなく、むしろ株価は上がっています。
このことから、私よりも経験豊富な投資家の方々は今回の上場廃止・併合のニュースを問題ないと考えていることがわかります。
株式とETFの違い
ETFも「上場廃止」になることがあります。
株式やETFが上場廃止になると、取引ができなくなります。
ただ、株式の場合は上場廃止が発表されると株券の価値がどんどん下がり、最後にはゼロに近くなることもありますが、ETFの場合は通常は取引最終日までほぼ理論価格で取引することができます。
ですので、取引最終日前までに売っても良いですし、売らずに持っていた場合でも、時間は少しかかりますが、取引最終日の価値で、後日現金を受け取ることが可能です。
こういった理由も、株価が暴落しない理由となります。
まとめ
ゴールドマン・サックスの5本のETFが、2020年11月6日(金)に、ニューヨーク証券取引所アーカ(NYSE Arca)の取引時間の終了をもって上場廃止となり、新規で設定されるETFに併合される!とのニュースを受けて、このまま保有していいのか?調べた結果、
保有しつづけても大丈夫そうという結論になりました。
その理由は、上場廃止の理由が業績の悪化などではなく、提供商品の見直しが主な理由だと推察したからです。
さらに、上場廃止・併合のニュース後も株価が上昇していることをみてもわかるように、ETFは株式と異なり、その価値がゼロになることはないので、最終取引日まで理論価格で取引することが可能です。
ETFを主な投資対象としている私にとって、いい勉強になりました。