吉野貴晶さんの『No.1アナリストがプロに教えている株の講義』という本を紹介していきます。
個別株投資に挑戦したい人、すでに始めているけどスキルアップしたい人にオススメです。
この著書は2023年6月中、楽天証券でNISA(つみたて含む)やiDeCoの口座を解説している方は、無料で読むことができます。
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なぜこの本を手にとったのか?
私は株式投資に興味がありますが、どうやって銘柄を選んだり、相場を読んだりすればいいのか分かりませんでした。
そんなとき、この本のタイトルに惹かれて購入しました。
著者の吉野さんは、日経ヴェリタス人気アナリストランキング・クオンツ部門で16年連続1位を獲得した実力派です。
クオンツアナリストとは、機関投資家に対して、その時々の相場においてどのような投資指標・投資戦略が有効かという情報を提供する専門家です。
プロ向けのレクチャー内容を初めて個人投資家に公開してくれています。
どんな人にオススメか
この本は、株式投資の基礎から応用まで幅広くカバーしています。
ファンダメンタルズ投資の基本や注意点、高ROE企業やバリュー株の選び方、投資指標の組み合わせ方やリターン・リバーサルなどの現象、リスクオン/オフの市場心理など、市場に勝つために知っておきたいことが満載です。
わかりやすい記述や図表で説明されているので、初心者でも理解しやすいと思います。
また、実際に使える投資方法や具体的な銘柄例も紹介されているので、実践的な知識も得られます。
株式投資に興味がある方や、自分のスキルを磨きたい方にオススメです。
著者はどんな人
著者の吉野貴晶さんは大和証券チーフクオンツアナリストです。
1965年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。
筑波大学大学院博士課程修了(システムズ・マネジメント博士)。
山一証券などを経て、1998年大和総研入社。
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所 リスク解析戦略研究センター客員教授。
日本金融・証券計量・工学学会(JAFEE)評議員。
日経ヴェリタス人気アナリストランキング・クオンツ部門で2002年から2017年まで16年連続1位を獲得。
著書に
『株式の計量分析入門』(共著、朝倉書店)
『日経平均が1日1000円暴落する相場で勝つ投資術』
『No.1アナリストがいつも使っている 投資指標の本当の見方』
『株のジンクス』
『株式投資のための定量分析入門』(以上、日本経済新聞出版社)
『サザエさんと株価の関係』(新潮新書)
などがあります。
サザエさんと株価の関係』
めっちゃ興味のそそられるタイトルですね。
読みどころ
この本の読みどころは、第3章の高ROE企業をさらに選別する方法です。
ROEとは自己資本利益率のことで、企業の収益力や効率性を表す指標です。
高ROE企業は株価が上昇しやすいと言われていますが、吉野さんはそれだけでは不十分だと指摘します。
なぜなら、ROEは自己資本に対する利益率なので、自己資本が小さければ小さいほど高くなりやすいからです。
そこで、吉野さんは自己資本比率や有利子負債比率などを併せて見ることで、財務的に健全で収益力の高い企業を見つける方法を教えてくれます。
高ROEだけに惑わされずに、より優良な銘柄を選ぶことができます。
どの言葉に心惹かれたのか?
私が心惹かれた言葉は、「投資指標は絶対的なものではなく、相場環境によって有効性が変わる」という言葉です。
吉野さんは、投資指標は時代や市場によって変化するものだと説明しています。
例えば、低PBR投資はバブル崩壊後の日本市場では有効でしたが、2000年代以降は米国市場ではあまり有効ではありませんでした。
そのため、投資指標を使うときは、その背景や仕組みを理解し、相場環境に応じて柔軟に判断する必要があるということです。
投資指標に盲目的に従うのではなく、自分で考える姿勢を持つことの大切さを教えてくれました。
心に残った文章はどこか?
私が心に残った文章は、「市場心理は常に変化しており、その変化を捉えることが重要だ」という文章です。
吉野さんは、最終章でグローバルな株式市場を動かす材料をリスクオン/オフの視点で解説しています。
リスクオン/オフとは、投資家のリスク選好度が高いか低いかを表す言葉です。
リスクオンのときは、投資家はリスクの高い資産に投資し、株価は上昇します。
リスクオフのときは、投資家はリスクの低い資産に逃避し、株価は下落します。
吉野さんは、リスクオン/オフの判断材料として、米国の金利やドル円相場、原油価格や金価格などを挙げています。
これらの指標を見ることで、世界の投資家の心理を読み取ることができます。
株式市場に影響を与える要因を多角的に分析することの重要さを教えてくれました。
実際どう変われたか?
この本を読んで、私は株式投資に対する見方や考え方が変わりました。
以前は、投資指標や投資戦略についてあまり深く考えずに、流行りや評判に従っていました。
しかし、この本では、各種の投資指標や投資戦略の背景や仕組み、相場環境による有効性の変化などを詳しく説明してくれています。
これによって、私は自分で株式市場を分析し、自分に合った投資方法を選ぶことができるようになりました。
また、グローバルな視点で市場心理を読むこともできるようになりました。
この本のおかげで、私は株式投資に自信と楽しみを持つことができました。
最後に
この本は株式投資に関する知識やノウハウが満載で、非常に参考になります。
株式投資に興味のある方はぜひ読んでみてください。
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