インカムゲインとは株式投資で得られる配当金や債券投資で得られる利子、または不動産投資で得られる家賃収入のように、資産を保有中に得られる収益のことですが、
今回の記事では、私が実践している株式投資によるインカムゲイン投資のはじめ方を解説していきたいと思います。
よって、今回の記事は
- 株式によるインカムゲイン投資に興味がある
- ロボアド投資を卒業したい
- 高配当株投資が実践できるのか不安がある
以上のような方に参考になると思うので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。
証券口座を開設
株式投資をするわけですから、証券口座を開設しなければ始まりません。
では、どこの証券口座を開設すればいいのか?に悩むと思います。
もし決めることができないのであれば、SBI証券か楽天証券のどちらでもいいので、どちらかを選ぶとよいでしょう。
あなたのライフスタイルでよく貯まるポイントがTポイントなら、SBI証券でよいですし、
よくためるポイントが楽天ポイントなら、楽天証券 でよいでしょう。
どちらのポイントも貯めてないという方は、私のメイン証券口座である楽天証券 をおすすめします。
おすすめしている理由は、下の記事にまとめてありますので、一読してもらえると嬉しいです。
ETFでの投資をすすめる理由
証券口座を開設できたら、投資家デビューですね。
株式投資をして企業から配当金をもらうインカムゲイン投資を始めたいわけですから、つぎはどの企業の株を買おうか?という話になりそうですが、誰でもできるということに着目すると、個別株を買うというのは、なかなか骨が折れると思います。
なぜなら企業分析をしなければならないからです。
企業分析を簡単に解説すると、通期の売上や経常利益、自己資本比率、キャッシュフロー、EPS、営業利益率、ビジネスモデルに成長性はあるのか?こういったことを調べなければならないんですね。
そのため、誰でもできるインカムゲイン投資として、個別株を買うことはおすすめできません。
個別株がダメなら、つぎは何に投資をすれば誰でもできるインカムゲイン投資を実現できるのか?ということになりますが、私はETFを買うことでインカムゲイン投資を実践しています。
ちなみに、ETFを買うことで資産運用をすることを薦めているのは、何も私だけではありません。
多数の著名人やブロガーさんもETFでの投資を推奨しています。
紹介した書籍以外にも、ETFで資産運用することを解説しているものはたくさんありますから、ETFでインカムゲイン投資をすることに懐疑的になる必要はありません。
そして、ETFを買うことをお勧めする一番の理由は、容易に分散投資ができるからです。
安全に資産運用をするときのスローガンで「長期投資、分散投資、積立投資」このフレーズをよくみかけますが、このなかの分散投資を容易に実現できることがETFを買う一番のメリットです。
ETFについて簡単に説明
ETFという、横文字を見ただけで嫌になる方もいるかもしれませんが、全然むずかしい話ではありません。
ETFを理解することは、JALやANAの横文字をみたときに、それらが航空会社であることがすぐにわかるくらいに簡単なので、まずは難しく考えずに読んでください。
ETFを買う!ということは、伊藤忠商事や三菱商事などの総合商社を買う感覚に近いです。
2020年9月投資の神様ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが日本の総合商社5社に投資したニュースがありましたね。
例えば伊藤忠商事の場合、下記のような子会社をたくさん持っています。
- 情報・金融カンパニー … 保険の窓口グループなど
- 繊維カンパニー … エドウィンなど
- 食料カンパニー … プリマハムなど
- 機械カンパニー … いすゞ自動車販売など
- 住生活カンパニー … センチュー21・ジャパンなど
- 第8カンパニー … ファミリーマート
よって伊藤忠商事を買うということは、これらの複数の子会社も同時に買うということになります。
ETFも同じです。ETFを買う!ということは、同時に多数の銘柄(企業)を買うことができるんです。
そして、ETFの正式名称がExchange Traded Fund (上場投資信託)であることからもわかるように、株式市場に上場している投資信託なので、総合商社株をリアルタイムで売買するように、ETFもリアルタイムで売買が可能です。
投資信託という言葉が混ざってきたことで、ちょっとややこしく感じた方は、
ETFは、取引時間内なら買いたい時に買える総合商社株!とイメージしてもらえれば結構です。
上場していない通常の投資信託の場合は、リアルタイムで売買はできません。
ETFに関する、メリット・デメリットを簡単に記載しておきます
- メリット
- 分散投資が簡単にできる
- 分配金がもらえる
- リアルタイムに取引できる
- 銘柄の選定や入れ替えもしてくれる
- デメリット
- 管理費用がかかる(投資信託よりは概ね安い)
- 個別株よりも銘柄数が少ない
- 信用取引ができない
- 個別株投資よりも利回りが下がりがち
実際に買い付けるETFは、VYMとHDV
株式投資でインカムゲイン投資を実践するべく、
- 証券口座を開設し
- ETFについて簡単に理解してきたところで
- 具体的にどのETFを買えば、インカムゲイン投資ができるのか?
っと、ここまで来ました。
インカムゲイン投資を実践するために私が買い付けている米国株ETFのうち、誰でもできるに特化した高配当ETFは、
VYM(バンガード・米国高配当株式ETF) と、
HDV(iシェアーズ コア米国高配当株 ETF)です。
(2軍にQDIVとSPYDを、推薦しておきます)
このたった2つのETFを買うことで、誰でもインカムゲイン投資を始めることができます。
この2つのETFは、和名からもわかるように、『高配当』つまり高い配当金を支払う銘柄を集めたETFなので、安定した分配金(インカムゲイン)を投資家に支払ってくれるんですね。
では、なぜこの2つの米国高配当株ETFをおすすめするのかを説明します。
分散投資が簡単にできる
さきほど、ETFは総合商社のように複数の銘柄を集めた商品だと説明しましたが、VYMやHDVがそれぞれ何社の銘柄を集めた商品なのか確認すると、VYMを構成する銘柄数は428社で、HDVを構成する銘柄数は75社でした。
- VYM … 428社
- HDV … 75社
投資家が個人で75社の銘柄を購入し、管理するとなると結構大変だと思います。
なぜなら投資の神様ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウエィ社でさえ、そのポートフォリオ内の銘柄数は、約46社です。
プロ中のプロでも46社を管理するので手一杯なんですから、素人が75社の銘柄を購入・管理することは、無理と言っても過言ではありません。
でも、HDVやVYMといったETFでなら、プロの投資ファンドよりもさらに分散させた投資を、簡単に実践できてしまうんです。
これが、誰でもできるインカムゲイン投資ができる理由のひとつです。
管理費用(経費率)が安い
ETFを保有し続けると、プロ並みの分散投資が簡単にできるかわりに、管理費用を支払わなければなりません。
しかし、VYMやHDVの経費率(管理費用)は、VYMで0.06%、HDVで0.08%と非常に安くなっています。
ピンとこない方のために比較しますと、AIなどに資産運用を任せることができる通称ロボアド(ウェルスナビや楽ラップなど)の場合、その経費率は約1%です。
つぎに同じ米国高配当ETFのなかから、QDIV(グローバルX 高配当・優良・米国株 ETF)の経費率も確認してみると、その経費率は0.20%ですから、VYMやHDVの経費率の安さが優れていることがわかって頂けると思います。
- VYM … 0.06%
- HDV … 0.08%
- QDIV … 0.20%
- ロボアド … 約1%
ロボアドで100万円を運用した場合、毎年約1万の管理費用を支払うのに対して、VYMを100万円分保有した場合の管理費用は、年間600円です。
1万円と600円、どちらが安いかは一目瞭然です。
パフォーマンスが高い
VYMとHDVの優れている点は、高い分配金をもらいつつ、基準価額(株価)もほぼ毎年上昇しているという点です。
つまり、VYMとHDVならインカムゲイン(分配金)をもらいつつ、キャピタルゲイン(値上がり益)を狙うことができる!一挙両得ができるんです!
では、どのくらいの値上がり益が狙えるかというと、VYMで年率約6.6%、HDVで年率約8.7%の値が利益を狙うことができます。
ただ、これは過去の運用実績を示すものであり、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありませんので、ご注意ください。
なぜVYMだけじゃないのか?
買い付けするETFは『VYM』と『HDV』といいましたが、なぜ片方だけではないのか?
それは、それぞれの弱点を補うためです!
どういう事かというと、ETFは複数の銘柄を組み込んでできているわけですが、それぞれのETFによって組み入れ銘柄にクセ・特徴があるんですね。
例えばVYMの場合、それを構成するセクター分類のTOP3は、金融・生活必需品・ヘルスケアで、WORST3は、素材・エネルギー・一般消費財となります。
一方HDVの場合、それを構成するセクター分類のTOP3は、エネルギー・ヘルスケア、通信で、WORST3は、一般消費財・素材・資本材となります。
いまコロナ禍のせいで、エネルギーセクターは年初来約40%下落しているため、エネルギーセクターをTOP1に組み入れているHDVの基準価額は、年初来約13%下落しています。(2020年11月現在)
しかし、VYMのエネルギーセクターの組み入れ順位はWORST2ですから、エネルギーセクターの下落の影響は少なく、そのおかげもあってVYMの基準価額は、年初来約6%の下落にとどまっています。
ようするに、VYMとHDVの2つのETFを買うことで、相互補完の効果を期待しているということです。
まとめ
株式投資による、誰でもできるインカムゲイン投資のはじめ方を解説しました。
株式投資をするわけですから、証券口座を開設されていなければ始めることができません。
証券口座の選択に迷っている方は、SBI証券でも、楽天証券 でもどちらでも結構です。ちなみに私がメインでつかっている証券口座は楽天証券 です。
口座が開設されたら、米国高配当ETF『VYM』と『HDV』を買い付けましょう。
このたった2ステップでインカムゲイン投資を始めることができるわけですから、誰でも始めることができると思います。
そして、インカムゲイン投資を始めたからには、長期的な積立投資をすることもおすすめします。
なぜなら、さきほども少しふれたとおり、安全な資産運用をするときは「長期投資、分散投資、積立投資」が鉄則であり、王道だからです。
これらの投資術では速攻で大金持ちになることは難しいですが、資産を安全に運用するための最適解は、「長期投資、分散投資、積立投資」だと、私は考えています。
以上の方法で、資産運用に慣れはじめ資産額の上下動を経験してくると、個別株投資にも興味がでてくると思います。
そこで、個別株選定に役立つ記事のリンクをはっておきますので、こちら👇もよかったら読んでください。